メトホルミン錠ジェネリックを個人輸入で通販してアンチエイジング&ダイエットを低コストで実践する方法

2020年12月28日

メトホルミン錠ジェネリックを個人輸入で通販してアンチエイジング&ダイエットを低コストで実践する方法

メトホルミン錠ジェネリック(グルコファージ/ ゾメット)は個人輸入で通販するのがよい

痩せる薬があれば・・・というのは長年の夢でした。実は、身近な薬に痩せる効果が期待できるものがあります。

メトホルミンというダイエット薬がある、というウワサを聞いたことがありますか?

一時期はセレブの間でもてはやされ、ダイエットだけでなくアンチエイジングや健康面にも良い影響があることが分かりました。2chなどネットでも話題になることがあります。

メトホルミンは糖尿病治療薬のひとつ。昔から使われている薬で、適切に使えば血糖コントロールがしやすく、リスクも少ないので糖尿病治療では真っ先に使われます。
(※適切に使わないと、まれに命に関わる副作用が出ることがあります。詳しくは後述します。)

日本で入手しようとしたらご自分が糖尿病を煩い、内科や糖尿病科で治療を受けて処方してもらうのが一番の近道です。ですが、健康を損ねてまで入手するのはあまりにも理不尽です。

メトホルミン錠に限らず、薬を海外から個人輸入する手段があります。

日本では処方箋が必要な薬も、個人輸入なら簡単に購入できます。全額実費なので少々割高ですが、メトホルミン錠はもとが安い薬なので金銭的にも大きな負担になりません。

ところで、なぜ薬の個人輸入が許されているのでしょうか。薬事法に反しないのでしょうか。

日本暮らしの外国人や、外国で治療を受けた国民のため、という名目で「自分で使うため」に限り、薬を個人輸入することは許されています。

「自分のため」なので、購入した薬を他人に渡すのは法律に反します。個人輸入でよくある「共同購入」はできないので、家族であっても一人づつ注文しないといけません。

なお、厚生労働省 *1 は「何かトラブルが生じてもすべて購入者の責任とされます」と警告しています。安易にダイエットだ、アンチエイジングだと手を出さず、自分に合う薬なのかをしっかり吟味する必要があります。
後述する「副作用」「ハイリスク群」に自分が入っていないか、必ず確認しましょう。

個人輸入の薬はすべて実費です。薬によっては大枚が吹き飛ぶような額のものも珍しくありません。

しかし、メトホルミン錠ならその不安はありません。含有量にもよりますが、先行薬でも1錠10円から15円ほど。1日2~3回服用するので1日でも30~45円です。ジェネリックも大差ない価格です。

何故ここまで安いのでしょうか。

・開発から数十年経ち、ジェネリック医薬品が作れる環境にある
・世界的に需要が高く、大量生産している

たくさん作って、たくさん消費されるから安い、という市場原理が働いているのが大きいでしょう。ユニクロなどのファストファッションの服が安いのと同じ原理ですね。

病院に行かなくても手軽に入手できるのが個人輸入です。糖尿病治療でもないのに糖尿病薬を手に入れることは、日本では難しいでしょう。

忙しいけどなかなか病院に行く時間が取れない、という人には個人輸入もひとつの選択になるでしょう。

メトホルミンは糖尿病治療薬です。
ある種の排卵障害がある不妊治療でも使うことがありますが、基本的に糖尿病でないと処方されない薬です。

元から糖尿病と診断されてるなら別ですが(もし糖尿病なら放置しても悪化するだけです、今すぐ内科に行きましょう。)健康上問題のない人が気軽に薬局で買えるような薬ではありません。

日本では医師の処方箋がなければ購入することはできないからです。

健康な人が購入するには、個人輸入がいちばん手っ取り早いでしょう。

メトホルミン先発薬・メトグルコと後発薬・グルコファージ/ゾメットのお薬代を比較

メトホルミン錠には大きく分けて2種類あります。

・先発薬メトグルコ
・後発薬(グルコファージ、ゾメットなど多数)

後発薬はジェネリック医薬品のこと。基本的に先発薬より安いですが、メトホルミン錠は先発薬も安いので価格差はあまり大きくありません。

ジェネリック医薬品になんとなく抵抗がある、という方はメトグルコを選ぶと良いですし、1円でも安く!という価格重視の方、ジェネリックでも気にならない方は後発薬が良いでしょう。

ここでは

・日本の病院で入手するおおよその金額(糖尿病治療の場合)
・個人輸入の金額
・送料、手数料、その他注意点

を見比べてみましょう。

メトグルコはジェネリックに比べても値段は大差ありません。しかし日本の病院で処方してもらうなら、薬代だけでは終わりません。

糖尿病治療で処方する場合、病院の診察料(初めてなら初診料も)+薬局の手数料などがプラスされます。メトホルミン自体は安価な薬ですが、これらの費用を入れると意外と高くなります。
(薬局処方の場合・3割負担の場合の一例)※病院の診察内容、薬局によって費用は変わります。

診察代:2,420円(血糖値チェックのための採血検査、医師の指導料など)
薬局:688円(メトグルコ1ヶ月60錠・手数料など)
合計:3,108円(1か月1錠あたり51.8円)

メトホルミンは市販されていません。日本の病院で処方できるのは原則的に糖尿病患者だけです。健康な方は海外通販(個人輸入)という形で入手するしかありません。

個人輸入は、個人輸入代行サイトで注文するのが一番安全で手軽です。

個人輸入と聞くと身構えるかもしれませんが、ネット通販感覚で気軽に注文できます。ここでは老舗のオオサカ堂、大手のユニドラを比較してみましょう。

まさに「激安価格」で驚くこと請け合いです。

メトホルミン500mg錠最安値はオオサカ堂、1,000mg錠最安値はユニドラ

オオサカ堂

・ゾメット500mg/ 100tabs/ 2,407円
[メトグルコジェネリック]ゾメット(Zomet)500mg

・メトホルミンマイラン1000mg/ 60錠/ 2,899円
メトホルミン・マイラン(MetforminMylan)1000mg

ユニドラ

・グルコファージ1000mg/ 100tabs/ 2,885円〜1,274円(5箱で、6,370円)
グルコファージ1000mg(メトホルミン)

・グリコメット500mg/ 100tabs/ 2,981円〜1,236円 (5箱で 6,180円)
グリコメット500mg(メトホルミン)

輸入代行業者名称価格(1箱)送料・
手数料
1錠あたり価格発送国発送方法
オオサカ堂ゾメット
500mg/ 100tabs
22.50US$
(2391円)
無料23.9円シンガポール国際書留郵便
オオサカ堂メトホルミンマイラン
1000mg/ 60錠
23.50US$
(2696円)
無料44.9円香港国際書留郵便
ユニドラグルコファージ
1000mg/ 100tabs
2885円~1274円780円28.9~12.7円シンガポールEMS
ユニドラグリコメット
500mg/ 100tabs
2981~
1236円
780円29.8~12.4円シンガポールEMS
病院で処方メトグルコ
500mg
688円
(1か月分)
2420円
(診察代)
51.8円日本薬局で手渡し

海外通販なので、金額は為替相場で変動します。下記の金額は2020年12月の価格です。

・オオサカ堂 

オオサカ堂は同一発送国の薬を複数購入すると割引があります。

2個で2US$(212円)、3個で4US$(424円)、4個でUS$6(636円)割引になります。

ただし、沖縄県在住の方はまとめ買いはできません。

海外からの個人輸入なので、品物はすべて税関のチェックを受けます。

特に沖縄税関は薬の輸入には非常に厳しく、1ヶ月分以上の薬は漏れなくチェックされ、発送元に返送されるからです。必ず1ヶ月で使い切れる量に抑えて下さい。

オオサカ堂では相談も受け付けているので、不安な方は必ず事前に相談して下さい。

・ユニドラ

ユニドラは2017年から発足した大手輸入代行業者です。

まとめ買いの割引率が高く、定期的にクーポンも発行しています。「とにかく安く」「まとめ買い」ならユニドラも選択肢に入るでしょう。

EMS(国際スピード便)で発送するので、到着が比較手早めです。

・どちらが安い?

500mg最安値はオオサカ堂です。病院で処方される価格の半分以下、1錠あたり23.9円です。これは1箱あたりの価格なので、まとめ買いでさらに安くなります。 

1000mg最安値はユニドラで、1錠あたり28.9円です。

1000mgは多すぎる!という方はピルカッターという専用のナイフで半分に割ることができます。半錠なら14.5円になります。

しかも最安値のグルコファージは英国では先発薬として認可されているので、安全面もある程度保証されています。

EMS発送なので、日本に届くのも比較的早いのもメリットです。
(ただし税関で止められることがあるので、手元に届くのに時間がかかることがあります)

ユニドラはまとめ買いで大幅割引になるので、初めての方や沖縄在住の方以外はまとめ買いがお勧めです。

メトホルミン錠を個人輸入して肥満改善・アンチエイジングをひと月500円未満で実践してしよう

メトホルミン錠を個人輸入して肥満改善・アンチエイジングをひと月500円未満で実践してしよう

個人輸入代行サイトで通販すれば、メトホルミン錠がかなり安価で入手できます。

特にユニドラのグルコファージは群を抜いてお買い得。
まとめ買い(5箱なら6370円)ならひと月500円未満でアンチエイジングや肥満改善、ダイエットが始められます。

さらに、ユニドラはクーポンでさらにお買い得になります。

・初回に新規会員登録で500円割クーポン発行(金額制限なし)
・メルマガ登録で、毎週金・土曜日に週がわり商品が10%オフ
・LINE友達登録で10%オフ(5000円以上)

その他、スポット的にセールをよく行っています。
Twitterアカウント ユニドラ (@unidru) をフォローすると、情報をいち早く入手できます。

初めての個人輸入を体験する方、できるだけ信頼できる業者がいい方はオオサカ堂がオススメです。

運営実績23年の、個人輸入代行サイトでは老舗です。500mg1錠あたり23.9円になりますが、それでも国内で処方される額の半額以下。

破格の安さなことに変わりはありません。安全重視の方にオススメします。

最後に、個人輸入には注意点があります。

  • 薬は関税がかかりません。ただし16,667円以上を購入すると、消費税と税関手数料を徴収されることがあります。この金額を超えないように心がけましょう。
  • 沖縄在住の方は、税関が厳しいので1ヶ月分の注文を厳守。
  • 税関の荷物確認で到着が遅れることがあります。余裕を持って注文しましょう。
  • 郵便事故などで届かない可能性があります。その場合は代行業者に連絡しましょう。

メトホルミンってどんな薬?

メトホルミンは、一言で言えば「糖を作りにくくして、筋肉の糖を燃焼させてエネルギー発散を促す薬」です。

もともとはⅡ型糖尿病の薬で、糖尿病と診断されたら真っ先に処方される薬です。きちんと容量を守り、禁忌(極端な脱水症状など)さえ気をつければ副作用も少ない、比較的安全な薬です。

Ⅱ型糖尿病は肥満の人がかかりやすい病気です。痩せる効果が期待され、ダイエットを促す薬になると根強い人気があります。

しかし、メトホルミンの効果はダイエットだけでなく、もっと多くの作用があることが示唆されています。

欧米では「アンチエイジング作用がある可能性」「ある種のガンを抑制する」「健康長寿の薬」と言われ、大規模な調査が続いています。一時期セレブの間でもてはやされたこともあります。

メトホルミン後発薬・グルコファージ1,000mgってどんな薬?

メトホルミンは1950年代に開発された薬です。

特許も切れたので多くの後発薬(ジェネリック医薬品)が出ていますが、その代表の一つがグルコファージです。

グルコファージ錠1000mg(Glucophage tablets 1000mg)

製造国:フランス
製造会社:MERCK(メルク)
用量:1箱30錠入り/ 1錠1000mg
参考価格:1箱3,280円
その他:製造元のメルク社は17世紀から続くドイツの医薬品・化学品会社です。61カ国198社を抱える巨大企業で、日本にも関連子会社があります。

途上国製が多い後発薬ですが、グルコファージは大手メーカー製、フランス製造というのは安心材料になるでしょう。

メトホルミン後発薬・ゾメット500mgってどんな薬?

後述しますが、メトホルミンを含む医薬品の一部に発ガン性物質が混入し、自主回収する騒ぎが起きました。

ゾメットは問題の発ガン性物質を含まない、安全なジェネリック医薬品です。

製造国:インド
製薬会社:インタス(INTAS PHARMACEUTICALS LTD.)
用量:1箱100錠/ 1錠500mg
参考価格:1箱2,381円
その他:インドは世界最大のジェネリック医薬品製造国です。

途上国の人々に適切な医療を、という理念のもと、高価な先発薬の代わりになる高品質な後発薬を多数製造しています。

WHOから依頼もあり、アフリカなどのエイズ治療薬の普及など多くの功績があります。わずか1ドルで高額なHIV治療薬を製造し、多くの人を救っています。

アメリカなど先進国から個人輸入する人も多いのが特徴です。

メトホルミン錠を飲む前に確認すべきこと

メトホルミンはダイエットだけでなく、アンチエイジングや癌予防に効果がある・・・そう聞けば聞けば飛びつきたくなるでしょう。しかし、メトホルミンには「乳酸アシドーシス *2 」という非常に怖い副作用があります。

その副作用を起こしやすい人は、決して手を出してはいけません。これらに1つでも当てはまる人が自己判断で飲むと、最悪のケースでは命を落とすことがあります。

  • 腎機能障害がある
  • 高齢者(特に75歳以上)
  • 肝臓、肺、心臓、血管に障害がある(心不全、肝不全など)
  • 手術前後、重い感染症を発症している

腎機能障害のある人は注意が必要です。

メトホルミンは尿で排出されますが、腎機能に障害があるとうまく尿から排出されず、長い間体に留まります。

体に留まり続けると乳酸がどんどん溜まり、乳酸アシドーシスを引き起こしやすくなります。若い人でも死亡事故が起こっているので非常に危険です。

高齢者は腎臓や肝臓が弱っている方が多いのが理由です。
薬事日報 メトグルコ使用のための服薬指導のポイント *3 )

感染症に感染したときも副作用が起きやすくなります。

世間を騒がせている新型コロナウイルスはもちろん、インフルエンザや細菌性感染症などで苦しんでいる時は断薬しましょう。

その他にも、以下の状態は乳酸アシドーシスを起こしやすくなります。日々の生活に気をつけましょう。

  • 脱水
  • 大量の飲酒
  • 利尿剤や降圧剤を併用する
  • ヨード造影剤の投与

脱水を起こすと腎臓を酷使し、腎不全に近い状態になります。過度な飲酒は言わずもがな、肝臓に大きな負担を背負わせてしまいます。
水分補給を怠らず、のどが渇かなくても少しづつ水分を口に入れる習慣をつけましょう。冬も意外と脱水しやすいのです。

メトホルミンの作用と効果は?

メトホルミンがなぜ効果があるのでしょうか。主に3つの作用が影響していると考えられます。

肝臓で、乳酸をブドウ糖に変える作用を抑える
(=糖を作りにくくして、血糖を穏やかにする=ダイエット効果も期待)

筋肉でブドウ糖を消費するのを助ける
(=エネルギー燃焼効率を高め、ダイエットに繋がる)

腸から糖を吸収するのを邪魔する
(=そのまま排出されるのでダイエットに)

一言で言えば「糖質制限ダイエット(に近い作用)を起こす」のがメトホルミンの特徴です。

体は一番効率が良い糖から使い始めます。糖を使い果たすと脂肪を分解して糖を作ります。これが続くと体内の脂肪が減り、ダイエットに繋がります。
糖質制限は食事の制約が強く、肉と野菜が中心なので食費も嵩みます。メトホルミンを使えば普段の食事でも糖質制限に近い状態に近づけることができます。

ただし、メトホルミンは万能の痩せ薬ではありません。暴飲暴食をしながら服用しても、ほとんど効果は期待できません。
糖尿病治療と同じで、バランスの良い食事と適度な運動を続けながら服用することで、初めて効果を発揮します。

肝臓は多くの働きをこなす大事な臓器です。その中でも「物質の分解と再合成(代謝)」という働きはとても大事です。

食べたものがそのままエネルギーになるわけではありません。しっかり胃で消化し、腸で吸収して、血流に乗って肝臓まで運ばれ、代謝してやっとエネルギーになります。

肝臓には「グリコーゲン」という形でエネルギーも蓄えられていて、この中から必要なぶんだけブドウ糖に変えて血中に流します。1食くらいの食事を抜いても動けるのは、グリコーゲンから糖を得ているからです。

このグリコーゲンも使い切ると、脂肪を分解します。

飲んでみた!メトホルミンを服用するとどうなるか

糖尿病予備軍の筆者も、一度だけメトホルミンを服用したことがあります。

・メトグルコ1錠(500ml)
・服用は食前

飲んだ直後から気持ちが悪くなり、とても食事をしようという気持ちになれませんでした。
これはメトホルミンを飲み始めたばかりの時によくある副作用で、飲み続けていくうちに徐々に気持ち悪さは落ち着いていくそうです。

当時はダイエットの必要もなかったので一度きりの体験でしたが、確かにこれを服用し続ければ痩せる、と実感しました。
ただ、気持ちまで後ろ向きになったのは個人的には困った副作用でした。「こういう事もある」ことを意識した上で始めると良いと思いました。

糖の分解・ブドウ糖の吸収を阻害「基本的には2型糖尿病に適応」

メトホルミンは肝臓で糖を作ること、腸からブドウ糖の吸収するのを邪魔する働きがあります。さらに脂肪をエネルギー源に分解する酵素(AMPキナーゼ)まで活性化します。

その上、筋肉でブドウ糖を使うことを後押ししてくれます。

吸収されなかったブドウ糖はそのまま排出され、筋肉でブドウ糖を消費すれば余計な脂肪も分解するのでダイエットに繋がります。

なぜ筋肉でブドウ糖を消費するのを促せるのでしょうか。ミトコンドリアに働きかけるからです。

多くの生物の細胞にはミトコンドリアというエネルギー生産を担う細胞がいます。太古の昔に生物の身体に潜り込んだ別の生き物で、細胞に間借りしながら大きなエネルギーを生み出す有り難い存在です。ミトコンドリアのエンジンはATPという組織で、メトホルミンはATPに働きかけて活性化させる作用があります。

エネルギー燃焼を助け
余計なエネルギーの吸収を邪魔する

という、ダイエットの面から見ると夢のような薬です。

メトホルミンはⅡ型糖尿病の治療薬です。

Ⅱ型糖尿病は、栄養過多で血に含まれる糖が使い切れず、そのまま身体に流れ続ける病気です。生活習慣病などを引き起こす元凶になる危険な状態です。

血糖を下げるにはインスリンというホルモンが必要ですが、糖尿病の患者さんには主に2種類(または、どちらも)に分けられます。

インスリンが何らかの理由で分泌されない
インスリンの効きが悪い

インスリンの分泌不足は主にⅠ型糖尿病の患者さんによく見られます。生涯インスリンの注射を打ち続ける必要があります。

インスリンの効きが悪い(インスリン抵抗性)のはⅡ型糖尿病の患者さんに多い症状です。せっかく脾臓がせっせとインスリンを出しても、身体がその刺激に慣れてしまい血糖がなかなか下がらない状態です。

肥満、脂肪肝などが原因の一つと言われています。

メトホルミンは「インスリンに慣れきった身体にカツを与える」働きがあります。適度な運動、バランスの良い食事習慣の2つを続けながらメトホルミンを服用すると、大きな改善効果が期待できます。

糖尿病になる可能性の高い糖尿病予備軍、1型糖尿病にも効果的

メトホルミンはⅡ型糖尿病の薬ですが、糖尿病を発症する前の段階、糖尿病予備軍の人にも高い効果が期待できます。さらにⅠ型糖尿病の方にも効果があることが分かっています。

糖尿病予備軍とは「今のところ数値は良いけど、いつ糖尿病を発症してもおかしくない段階」の人のこと。日本だけでも1000万人近くが糖尿病予備軍と言われています。

糖尿病予防プログラムでメトホルミンを服用した人と偽薬を服用した人で、「予防的なメトホルミン投与により、インスリンが効きやすい体質になり、糖尿病発生を大幅に減らすことができた(43%減)」という成果が出ました。

Ⅱ型糖尿病はある日突然発症するのではなく、徐々に悪化する傾向があります。健康診断で血糖値が高めと診断された方は「予防」の意味でもメトホルミンを服用する価値はあると思われます。

ただし、メトホルミンが効果を発揮するのは「規則正しい、バランスの取れた食生活」と「適度な運動」があってこそ。免罪符ではないので注意が必要です。

Ⅰ型糖尿病の方にもメトホルミンは高い効果が期待できることが分かっています。

Ⅰ型の方はインスリンの分泌が足りない状態で、インスリンの補給が欠かせません。メトホルミンは直接インスリンの分泌量を増やす作用はありませんが、インスリンが効きやすい体質に導くことで間接的に効果を発揮します。

さらに、英国ニューカッスル大学のジョランタ・ウィーバー博士の研究 *4 で、心血管リスクを減らして心臓病や循環器の病気を減らすことが分かりました。メトホルミンを服用したⅠ型糖尿病の方たちには、血管修復力が上がる数値が多数見つかりました。

糖尿病で怖いのは血管が詰まり、手足を失い、心臓病や脳卒中で倒れるおそれがあることです。メトホルミンは血管修復力を増やし、これらのリスクを下げることが分かりました。

肥満体によい適応

メトホルミンは肥満を減らすダイエット効果 *5 もあります。
ブドウ糖の生成を抑えて、筋肉でエネルギーを使うのを助ける働きがあるので肥満体を改善する効果はあります。

とは言え、メトホルミンは魔法の薬ではありません。服用しただけで痩せるような薬ではなく、併せてバランスの良い食事と適切な運動が欠かせません。

メトホルミンを服用しても、体重はそのまま~若干減る作用があることは事実ですが、あくまで補助的な役割のものです。過信せず、きちんとバランスよく食べて体を動かすことが大事です。

老化を予防しがん発症を抑える

「メトホルミンはアンチエイジング作用がある」欧米ではよく知られた話で、2016年からアメリカで大規模な実験が始まっています。5~7年かけて追跡調査を続け、現在も研究中です。

なぜ糖尿病の薬がアンチエイジングに効果が期待できるのでしょうか。

まずは「なぜ老化するのか」を知る必要があります。

生、病、老、死は仏教でも4大苦と呼ばれるほど大きな存在で、どんな生物でも逃れられない宿命と思いがちです。しかし実はこの4つのうち3つは細胞内にあるミトコンドリアが原因です。

ミトコンドリアは大きなエネルギーを生み出し、多くの生物の進化を促し、活発化させました。その代わりに活性酸素を排出して細胞を老化させ、病気になりやすい身体に変化させます。そしてやがて死に追いやります。

ミトコンドリアが排出する活性酸素は、ミトコンドリア自身も傷つけ、作用を弱らせます。そのせいでエネルギーが十分に作り出せなくなり、老化がますます進んでしまいます。

メトホルミンはミトコンドリアに働きかけて糖の放出を抑えますが、同時に活性酸素を毒性が弱い酸素に変える作用も進めます。このおかげで活性酸素の害を減らし、老化を防ぐ=アンチエイジングに役立つと考えられています。
メトホルミンのおかげでミトコンドリアの良いところを存分に受け取り、悪いところをできるだけ抑えることができます。ミトコンドリアがいる限り病気と老いと死からは逃げられませんが、その歩みを遅くすることはできます。

さらに、メトホルミンは癌を防ぐ、再発を予防する効果があることも示唆されています。

AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)という酵素を活性化させる作用がガンを抑えると言われています。
AMPKは身体のエネルギーバランスを調節する作用があり、エネルギーが足りないと感知するとエネルギー生産酵素を活性化させ、十分に足りたらオフにする働きがあります。インスリンが効きやすい体質に改善する要因の一つとして注目されています。

何故この酵素がガンと関係があるのでしょうか。

異常なガン細胞が無限に増殖するのが、癌を悪化させる原因です。AMPKはこの増殖システムの一部に作用し、不活性させることが分かりました。

増殖するシステムさえ潰せば、ガンがこれ以上悪化するリスクも下がります。

メトホルミンがすべてのガン抑制に効果があるかはまだ分かっていません。癌が生まれ増殖する理由は非常に多く、その全容はまだ解明されていないからです。

しかし、いくつかの癌の予防効果があることは分かっています。ガンの手術をして、標準治療をした上での予防効果を狙ったメトホルミン服用は効果があるかもしれません。

ただし、ガンの予防薬はまだ標準治療にはありません。必ず主治医に許可を得た上で行って下さい。薬の飲み合わせで思わぬ副作用を起こすことがあるからです。

気になる副作用と併用注意

メトホルミンは糖尿病の薬の中では副作用が少なく、効果も高いので治療では真っ先に使います。しかし、まれに「乳酸アシドーシス」という命に関わる副作用を起こします。

・乳酸アシドーシスとは?

血が酸性に大きく傾くことで起こる症状です。血液は弱アルカリ性に保たれていますが、血中に乳糖が溜まりすぎると酸性に傾き、様々な不調を起こします。

肝臓では乳糖をブドウ糖に変えてエネルギーに使いますが、メトホルミンはこの作用を邪魔します。だからこそダイエット効果が期待できますが、余った乳糖が処理し切れないことで乳酸アシドーシスのリスクが上がります。重症化すると致死率50%にもなる重大な副作用ですが、リスクを避ければ滅多に起こるものではありません。ぜひリスクを知り、当てはまるなら服用をすぐ止めましょう。

こんな副作用に要注意!乳酸アシドーシスの兆候は?

  • 気持ち悪さ(悪心)
  • 腹痛や下痢
  • 吐き気
  • だるさ
  • 過呼吸
  • 筋肉痛

これらの症状は乳酸アシドーシスの初期の副作用と言われています。

メトホルミンを初めて服用すると、これらの副作用を起こしやすい傾向があります。

これらは一過性のものなので、体調が良くなるまで服薬を休みながら徐々に習慣化させていくと副作用も軽くなっていきます。

ただし、激しい症状の場合は要注意。激しい下痢や嘔吐を繰り返して乳酸アシドーシスに陥ったケースも報告されています。この場合はためらわず、救急車を呼びましょう。突然意識を失い、そのまま命を落とす危険があるからです。

治療法は透析、アルカリ性の薬剤(炭酸水素ナトリウム)の投与(酸性に傾いた血を弱アルカリ性に傾ける)、強制的に利尿を促す、など、かなり過激な方法しかありません。薬剤投与は調整が難しく、別の副作用を誘発することもあります。

くれぐれもリスクが高い方や、リスクが高まる行為は慎みましょう。

「腎臓・肝臓が悪い人」はNG!乳酸アシドーシスのリスクがある人や行動は?

メトホルミンは尿から排出して無毒化します。尿を作る腎臓にダメージがある方はいつまでもメトホルミンが作用し続け、乳酸アシドーシスを起こしやすくなります。

さらに肝臓で乳酸の代謝を行うので、肝臓が悪い方もリスクがあります。

腎臓、肝臓に問題がある方は自己判断せず、必ず医師の管理下で服用して下さい。

腎臓の機能が弱くなるのは病気だけではありません。

  • 高齢者(特に75歳以上。老化による機能低下)
  • 脱水症状
  • 下痢や嘔吐などの症状があるとき
  • 飲酒(酒には利尿作用があるので、脱水を引き起こします)
  • 透析
  • ヨード系の造影剤を使う前

など、多くの状態があります。

「脱水症状=腎機能低下」と覚えておけば、おおよその行動を慎むことができるでしょう。飲酒をするときはメトホルミンを休み、しっかり水を飲みましょう。

ウーロン茶などカフェインを含むお茶系のソフトドリンクは、あまり水分補給にはなりません。カフェインにも利尿作用があり、水分がすぐ排出されるからです。炭酸水やノンカフェインドリンクを選びましょう。

  • 妊婦、妊娠の可能性のある女性
  • 栄養失調、衰弱している人
  • メトホルミン製剤に過敏症が出た人

これらの人もメトホルミンは服用できません。

食事抜きダイエットをしている人もいるかもしれませんが、メトホルミンを服用したいなら絶対NGです。今日からバランスの良い食事をしっかり食べましょう。

大丈夫です、きちんと食べてきちんと痩せられます。

食事抜きの習慣がある人はメトホルミンは危険です。規則正しい時間に、きちんと食べる習慣を付けてから服用しましょう。

日本国内のメトホルミン含有医薬品の一部で自主回収

日本国内のメトホルミン含有医薬品の一部で自主回収

メトホルミンは一時、自主回収 *6 の騒ぎがありました。それもジェネリックではなく、先発薬のメトホルミン錠で。

その理由は「微量の発がん性物質の混入」。

これだけ聞くとゾッとしますが、詳しく話を追えば過剰に恐れるものではないことが分かります。

メトホルミンはなぜ自主回収になったのか?

シンガポールから海外製のビグアナイド系医薬品から、微量の発ガン性物質が混入したという報告がありました。一部メーカーの自主回収になり、欧米も同様の検査が始まりました。

厚生労働省は2019年12月9日、日本の製薬会社に自社のビグアナイド系薬の検査を指示しました。(「メトホルミン塩酸塩におかえる発がん性物質の検出に対する対応について」)

すると日本の製薬会社からも2社、一部のメトホルミンに基準値を越える発がん性物質が検出されました。これを受けて2020年4月27日、会社は自主回収を発表しました。

クラスⅠ(重篤な副作用、または死亡リスクがある)の回収になり、全国の病院と薬局が騒ぎになりました。

この発がん性物質はNDMA(N-ニトロソジメチルアミン *7 )という物質で、溶剤や工業用の酸化防止剤として使われていました。水質汚染物質の一つで、水道水の検査でも「要検討項目」に指定される身近な、やっかいな物質です。

これだけ聞くととんでもない薬害被害に見えますが、実体は以下のとおりです。

  • 発がん性物質が原因の重い副作用、死亡例は一例も報告されていない。
  • 原因は不明だが、薬剤を包むPTPアルミ箔の印刷インクの成分が薬と反応したためと考えられる
  • メトホルミン錠(大日本住友製薬株式会社)の問題のあるロットは12月9日付ですべて回収された
  • NDMAは動物実験で発がん性があることは分かっているが、人体へは不明な点がある

混入はごく微量と考えられ、幸いにもNDMAが原因の重い副作用が起きていません。

以下に自主回収された薬の一覧をご紹介します。回収ロット番号は以下のサイトにてご確認下さい。

メトグルコ錠は回収済みですが、念のためロット番号を確認すればより安心です。

メトホルミンとアンチエイジング

メトホルミンは老化を穏やかにする薬と言われることもあります。

一介の糖尿病治療薬に過ぎない、この安価な薬に何故そのような作用があるのでしょうか。

まだはっきりとしたメカニズムは解明されていませんが、以下のことが分かっています。

  • 米国国立老化研究所(NIA)の動物実験で、マウスにメトホルミンを投与したら寿命が5%伸びた
  • 78,000人の糖尿病患者と78,000人の糖尿病でない人を比べ、メトホルミンを処方する人はそうでない人に比べて長生きだった
  • メトホルミンを処方する70歳以上の糖尿病患者は、そうでない人に比べて15%死亡率が下がる

現在、米国では70歳から80歳の高齢者3000人に対し、メトホルミンを服用する人とそうでない人の追跡調査 *8 を続けています。5~7年の長期にわたる追跡調査で、寿命だけでなくがんの発生率、認知症の発症率、心疾患など様々な結果が期待されています。

なぜアンチエイジング作用があるのでしょうか?

血糖値を下げるインスリンには老化作用もあります。そのインスリンが効きやすくなるメトホルミンを使えば、少ないインスリンでも血糖管理ができて老化を間接的に減らすと考えられます。

しかし、それなら他の糖尿病治療薬でもアンチエイジング作用があるはずです。これ以外の効果もあるのではないでしょうか。

「メトホルミンは細胞内の酸素分子を「わずかに」増やす」

ことが長寿に繋がるのではないかと言われています。

酸素は酸化=細胞を傷つける=老化を生み出す元凶です。生命維持には欠かせないけど老化を促進しますが、これが微量だけ増えることで却って刺激になり、寿命が延びるという説があります。

微量の放射線は健康に良いことは、温泉大国の日本では体感的に知られています。湯治で有名な一部の温泉からは、微量の放射線が検出されています。

放射線は強さによって人体への影響が大きく変わります。強い放射線の被爆は非常に危険ですが、弱い放射線に被曝すると逆に元気になります。程良い刺激が細胞の再生を促すからと考えられています。

メトホルミンを500mg/日から1,000mg/日に増量すると効果は倍増するの?

結論から言えば、「量を増やすと薬効は上がり血糖値コントロールはしやすくなりますが、ダイエットやアンチエイジング効果は未知数」です。

メトホルミンは血糖値を管理するための薬です。そして、少ない量より多い量のほうが血糖値管理がしやすいことも分かっています。

かつてメトホルミンは乳酸アシドーシスを起こすと言われ、用量が制限されていました。しかし効果も弱く、乳酸アシドーシスも一定の条件下でしか起こらないことが分かったこともあり、現在はたくさんの量(最大2250mg)を使うことができるようになりました。

大量に使うことで血糖値管理もできるようになり、メトホルミンは糖尿病治療の主役になりました。

しかしこれは治療のためで、ダイエットでもアンチエイジングのためでもありません。Ⅱ型糖尿病の根治には適切なダイエットが必要ですが、これは食事と運動で解決するものとされています。

考えてみましょう、もしメトホルミンに誰もが効果が出るような強力なダイエット効果があるなら、今ごろ肥満は珍しい症状になっています。

しかし日本でも肥満率は年々上がっています。

メトホルミンの量を増やすよりも、まずは食生活と運動を見直しましょう。量が増えると副作用の危険も上がります。

量を増やすのは簡単ですが、ダイエットの王道はやはり食生活と運動管理です。

最近は簡単なレシピもたくさんあるので、包丁が使えなくても自炊できるようになりました。コンビニの棚にも野菜たっぷりの健康的なメニューが増えています。

ダイエットの主役はあなたの心がけと行動で、メトホルミンはあくまでサポート役です。しかしとても強いサポートを受けられることは間違いありません。

体調に不調があればすぐに服用を止め、かかりつけ医に相談しましょう。それさえ気を付ければメトホルミンはあなたの強いサポーターになるでしょう。

参考資料・リソース

*1. 厚生労働省 医薬品等の個人輸入に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/faq.html

*2. 薬事日報 乳酸アシドーシス
https://clinicalsup.jp/contentlist/1378.html

*3. 薬事日報 メトグルコ適正使用のための服薬指導のポイント‐北里大学病院薬剤部長・厚田氏に聞く
https://www.yakuji.co.jp/entry41747.html

*4. 糖尿病リソースガイド メトホルミンが1型糖尿病の心血管リスクを低減 [HealthDay News]
http://dm-rg.net/news/2016/09/017854.html?pr=dmrg003

*5. 佐藤寿一クリニック 私の糖尿病療法
https://www.satojuichi-cl.com/tonyo/tonyo06.html

*6. 大阪急性期・総合医療センター メトホルミン製剤(メトグルコ錠®等)の自主回収に関して
https://www.gh.opho.jp/news/768.html

*7. 環境省 N-ニトロソジメチルアミン
https://www.env.go.jp/chemi/report/h24-01/pdf/chpt1/1-2-2-09.pdf (PDFファイル)

*8. 糖尿病ネットワーク 「メトホルミン」が寿命を延ばす アンチエイジング効果を確かめる試験
https://dm-net.co.jp/calendar/2016/024632.php

Posted by 川原浩史